シニアのクルマの運転は危険ですか?その2

シニアの車の運転は本当に危険なのでしょうか?ここからは私の意見も多く含まれるので予めご了承下さいね。

加齢による運動神経の衰えや、身体機能の衰えが運転の操作ミスに繋がることはみなさんもご存知だと思います。老化すると、本人の意識と体の動きが一致していないことがよくあります。小学校の運動会でバタバタともがくように走るお父さんがいますよね。あれも本人の意識と体の動きが一致していないのでなんともコミカルな走りになっているのです。

例えば目が老化すると明るさを感じる細胞が減ってしまいます。個人差はありますが70歳の人の場合、20代の人の1/3の細胞しかありません。暗くなるととたんに見え難くなるのは細胞が減ってしまった為なのです。解決方法は簡単です。3倍の明るさがあればいいのです。目は疲れますが、よく見ることができます。

耳の老化は高音を聞き取り難くします。低い音なら聞き取れる音が高音だと聞えなくなってしまうのです。そう考えると車の運転がシニアにとってとても運転し難い環境にあると思いませんか?

カーナビの音はどういうわけか若い女性の声です。ライトの明るさは若い人基準で光量が決められています。これではとてもシニアに適した運転環境だとは言えません。

車メーカーは利益重視で新しい技術を搭載した高い車しか作りません。今ある技術でシニアが運転しやすい車を作れるのにです。運転しやすい車で運転すれば間違いなくシニアの事故は減少するでしょう。

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6ヶ月点検や車検のときに、シニアの老化チェックをしてその人に合わせたカスタマイズをするのはどうでしょう?目の老化に合わせて光量をUPさせたり、足が弱っていたらアクセルやブレーキのペダルを調整したり・・・。シニアの人も自分の老化を自覚できます。老化を自覚できて、運転しやすくなれば事故は減るはずです。

これはある車メーカーに提案して却下されたものです。却下の理由は儲からないからです。カーライフとか車の暮らしとかをCMで流しているのに今まで車を運転してきたユーザーはどうでもいいということです。

自動運転などは実現してもコストが高く、ほとんどのシニアの人には買えないはずです。それではシニアの人が安全に車を運転するにはどうしたらいいのでしょうか?

まずは自分の老化を確認する。それから老化しにくい生活習慣をすることです。言葉は悪いですが自分は自分で守るしかありません。

脳を騙して、少しでも若い自分でいることが必要な時代になってきました・・・。

投稿者:

大場 政則

大場政則 埼玉県出身。南カリフォルニア大学ジェロントロジー学科修業。 株式会社マーサンオフィス代表取締役、ジェロントロジスト。 イベント、セールスプロモーション、人材派遣等を20年手がけている。 高齢化社会に関する講演・セミナーを行なっている。 情報誌「おんりーわん」でコラム(エイジングと上手につきあう)を連載中。

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